〈6〉境界線(上)
当時の私にとってその言葉は、自分がその人から嫌われている、負担に感じられている―と思えて、怖くて仕方なかった。 確かに女性の看護師さんやソーシャルワーカーさんにラブレターのようなものを書いて受け取ってもらおうとしてい…

当時の私にとってその言葉は、自分がその人から嫌われている、負担に感じられている―と思えて、怖くて仕方なかった。
確かに女性の看護師さんやソーシャルワーカーさんにラブレターのようなものを書いて受け取ってもらおうとしていたので、自分でもうすうすは分かっていたのかもしれない。
ただ、当時の私は10人の患者さんのうちの1人として大切にしてもらえているだけでは満足できずに、どうしても個人的なつながりを作ろうとしていた。

