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【熊本地震】<寄稿>深刻化する「支援格差」 報道なき宇城・豊野の現実/大阪大学大学院教授 宗教者災害支援連絡会代表 稲場圭信

 令和8年熊本地震の発生から日がたつにつれ、被害の全容が徐々に明らかになってきた。しかし、現地を歩いて痛感したのは、被害の大きさとは別に、「支援や報道の格差」が深刻化しているという現実である。多くの報道は熊本県八代市を中心に伝えられている。一方で、甚大な被害を受けた同県宇城市豊野町の状況は、ほとんど社会に知られていない。 ※文化時報2026年8月14日号の掲載記事です。

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 現地を案内してくれた真宗大谷派光照寺の糸山公照住職は、「10年前の熊本地震でも豊野町は報道されず、今回もまた素通りされている。支援もボランティアも豊野を通り過ぎてしまう」と何度も語った。その言葉には、「見えない被災地」となってしまうことへの強い危機感がにじんでいた。

擁壁の崩壊でふさがれた道路=熊本県宇城市豊野町
擁壁の崩壊でふさがれた道路=熊本県宇城市豊野町

 実際に豊野町を歩くと、至る所でブロック塀が倒れ、日本家屋では重い瓦屋根が崩落し、多くの住宅が全壊・半壊していた。10年前の熊本地震からようやく修復を終えた家が再び被災した例も少なくない。さらに、地震直後には立っていた建物が、その後の余震によって数日かけて倒壊したケースも見られた。

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