【東日本大震災15年】老舗旅館「元の生活返して」
入り口で靴を脱ぐと、青い玄関マットに印字された「おかえりなさい」という文字が目に飛び込む。実家に帰るように「ただいま」と言える場所、それが双葉屋旅館だ。 JR小高駅前に立地し、昔は行商に来た商人たちが泊まる宿だった。…

入り口で靴を脱ぐと、青い玄関マットに印字された「おかえりなさい」という文字が目に飛び込む。実家に帰るように「ただいま」と言える場所、それが双葉屋旅館だ。
JR小高駅前に立地し、昔は行商に来た商人たちが泊まる宿だった。小林さんが子どもの頃は地域の結婚式場としても親しまれ、多くの人が集う場所だった。
だが、2011(平成23)年3月11日を境に、状況は一変した。
自己責任の厳しさ
小林さんは結婚後、夫の転勤で30年ほど故郷を離れていた。両親が病気になったのを機に、05年に実家へ戻ると、旅館の経営立て直しに向けて動き出したという。
10年には夫も経営に加わったが、間もなく震災に襲われた。津波に襲われたかと思うと、福島第一原発1号機の水素爆発によって、避難指示が出された。



