ビハーラ活動全国集会 講師陣が語った支援の意味
死別を意味づける ――龍谷大学短期大学部教授 黒川 雅代子 氏 大切な人を亡くした悲嘆は、怒りや後悔、食欲不振などのさまざまな反応をもたらす。これは自然なことで、むしろ悲嘆と付き合っていく方法や、死者との継続する絆を思…
死別を意味づける
――龍谷大学短期大学部教授 黒川 雅代子 氏

大切な人を亡くした悲嘆は、怒りや後悔、食欲不振などのさまざまな反応をもたらす。これは自然なことで、むしろ悲嘆と付き合っていく方法や、死者との継続する絆を思いながら、自分なりの人生を歩む方法を見つけることが必要だ。
現代社会は伝統的な仏事が簡略化した。これが、死別体験をした人に出会う機会をなくし、大切な人を亡くした後の生き方のモデルを失うことにつながった。新型コロナはこれを加速させ、多くのあいまいな喪失=用語解説=を生んだ。
死別は、過去から未来に至る人生の物語を断裂する。しかし、死別が意味づけされることで、故人なき人生の物語が形成される。
支援者は、悲嘆をなくそうとせず、受容・共感することが大切。誰のニーズなのかを理解し、自分がどのような価値観を持っているのかを知っておくことが求められる。
ビハーラの中の医療
――あそかビハーラ病院医師 坂口 健太郎 氏

自宅で看取(みと)られることが一番と考え、理想の死に方を求めてきた。
30年余りにわたって訪問診療を行った末に、親鸞聖人の教えに出遇(であ)った。死の迎え方の善悪を問題とされず、悲哀に満ちた死を「めでたき往生」として受け止めることに驚いた。
それまでも死の準備教育が必要だと考えていたが、仏教によって生死を超えるものを得て、死への不安を払拭する必要があると思うようになった。
