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「ご縁を見逃さない」日本初の盲老人ホームに学ぶ

壷阪寺は703(大宝3)年、弁基大徳によって開かれた山寺。平安期には真言宗豊山派総本山長谷寺(奈良県桜井市)とともに観音霊場として栄えたが、火災や戦乱に巻き込まれ、明治期の廃仏毀釈=用語解説=によって荒れ果てた。 そ…

 壷阪寺は703(大宝3)年、弁基大徳によって開かれた山寺。平安期には真言宗豊山派総本山長谷寺(奈良県桜井市)とともに観音霊場として栄えたが、火災や戦乱に巻き込まれ、明治期の廃仏毀釈=用語解説=によって荒れ果てた。

 そんな窮地を救ったのが、その後間もなく作られた浄瑠璃の演目『壺阪霊験記』だ。盲目の沢市と妻お里の夫婦愛に感心した千手観音菩薩が、2人を助け視力を回復させた物語。大衆に親しまれ、目の不自由な人や眼病封じの利益を求める人たちに信仰が広がっていったという。

宗教界から猛反対

 勝憲さんが慈母園を設立した経緯は、関西学院大学の小西律子氏が、勝範住職や設立当時を知る関係者らに詳細な聴き取りを行い、論文「日本最初の盲人専用老人ホーム『慈母園』の設立過程」にまとめた。その論文などによると、勝憲さんは当初、お寺を継ぐことに前向きではなかったそうだ。

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