お寺が地域の「総合相談窓口」に 子ども食堂や終活支援、寺葬まで実践
大阪府和泉市の浄土真宗本願寺派西教寺(浅井了明住職)が、地域の多種多様な困り事を受け止める「総合相談窓口」としての機能を強めている。浅井住職と尚希副住職、坊守のるり子さんがそれぞれの職能を生かし、子ども食堂の運営や専門職と連携した終活支援、透明性の高い「寺葬」といった実践を役割分担。歴史ある境内を拠点に、住民の安穏を紡ぐ試みを続けている。
給食以外でも食事を
西教寺は、1594(文禄3)年以前の創建。幕末の「桜田門外の変」の折には水戸浪士をかくまい、境内で寺子屋を開いていた歴史を持つ。2014(平成26)には伽藍(がらん)が国の登録有形文化財となり、定樹齢500年超のイブキ(大阪府指定天然記念物)がそびえる。
こうした文化継承の一方で、同寺は古くから社会活動を重んじてきた。1970(昭和45)年には光明台幼稚園を設立。浅井住職は「富秋中学校区等まちづくり検討会議」に参画し、行政とも連携する。
地域支援の柱の一つである子ども食堂「てらこやハッピー」は、2017(平成29)年に始動した。地元小学校の校医を兼ねる光明台幼稚園の園医が、夏休み明けに体重が減る子どもたちがいることを案じ、給食以外で十分な食事を取っていない可能性を考えたためだ。ひとり親家庭の多い地域でもあり、安心して過ごせる場も必要と判断した。

るり子さんとお寺の婦人会が中心に運営し、ボランティアも参加。食材の寄付が集まるようになり、参加者が200人を超えるときも出てきたことから、現在は会場をお寺から和泉市立青少年センターに移している。
専門家につなげる
尚希副住職が10年前から構想を温めてきたのが、複雑化する終活への対応だ。
