〈89〉5度目の夏
ただ、そういう雅(みやび)な感慨とは裏腹に、私にとって京都の夏は、なぜか病院通いの季節である。 私は子どもの頃から病院が苦手で、少々の体調不良では病院に足が向かない。鹿児島在住時代は数年にわたり健康保険証を使わないこ…

ただ、そういう雅(みやび)な感慨とは裏腹に、私にとって京都の夏は、なぜか病院通いの季節である。
私は子どもの頃から病院が苦手で、少々の体調不良では病院に足が向かない。鹿児島在住時代は数年にわたり健康保険証を使わないこともあった。
ところが、である。京都に転居した2021年の夏、事務所の隣にある駐車場の車止めにつまずいて転倒、とっさに左手で体をかばったところ、親指の付け根の靭帯(じんたい)を断裂して整形外科に入院、手術の憂き目をみた。

