〈71〉再審法改正願う―「アヤ子のうた」 (下)
アヤ子さんが「あたいはやっちょらん」と一貫して無実を訴え、冤罪を晴らそうとする一方で、「共犯者」とされた男性たちは、法廷でも無実を主張せず、有罪判決に控訴もせず服役した。出所後、元夫の一郎さん(仮名)は病死、あとの…

アヤ子さんが「あたいはやっちょらん」と一貫して無実を訴え、冤罪を晴らそうとする一方で、「共犯者」とされた男性たちは、法廷でも無実を主張せず、有罪判決に控訴もせず服役した。出所後、元夫の一郎さん(仮名)は病死、あとの2人は自ら命を絶った。大家族の農家に生まれ、普段は寡黙で、真面目に農作業に勤(いそ)しみ、酒を飲むとちょっとだらしなくなる気のいい男たちが、なぜこんな悲しい末路を辿(たど)らなければならなかったのだろうか。
一郎さんとアヤ子さんは一族の長男夫婦として、盆や正月には、帰省する多くの親族を迎えていた。夫婦仲も良く、事件さえなければ離婚することなどなかっただろう。

