海洋散骨で神社経営を再生 「正月依存」脱却へ 和布刈神社が日経ピッチコンテスト準グランプリ
次世代の社会起業家を支援する日本経済新聞社のピッチコンテスト=用語解説=「NIKKEI THE PITCH GROWTH 2025―2026」の決勝大会がこのほど開かれ、北九州市門司区の和布刈(めかり)神社(高瀨泰信宮司)が準グランプリとストライク賞をダブル受賞した。全国約8万社の神社が厳しい経営環境に置かれる中、海洋散骨を中心とした終活事業で「正月依存」からの脱却を図り再生の道筋を示した点が、伝統文化と社会課題解決を両立させる新たなモデルとして高く評価された。
坂本 由理•
400社超から勝ち抜く
和布刈神社は九州と本州の間を流れる関門海峡に面している。創建は社伝によると西暦200(仲哀天皇9)年。約1800年にわたって海峡を見守り続けている。

今回は全国から400社を超える応募があり、22社が決勝大会に進出。同神社は「神社の可能性を拡げる」をテーマに高瀨和信禰宜(ねぎ)(41)が登壇し、人口減少社会における神社の生存戦略を発表した。
特筆すべきは、その経営手腕だ。
高瀨禰宜が奉職した2009(平成21)年にわずか500万円だった神社の収入は、海洋散骨や神前葬といった終活事業の展開により、25年度には1億8千万円に急増。33年には神社単体で2億5千万円の達成を掲げる。

