デスカフェやってみた 楽しむことが成功のコツ 日蓮宗惠命院住職・大橋学修記者
文化時報の記者として活動する中で、多様なお寺の取り組みに触れてきた。私自身も京都市上京区にある日蓮宗惠命院(えみょういん)の住職を担っているだけに、「うちのお寺で行ったらどうなるのか」という思いが募っていた。ちょっとしたきっかけで、気軽に死生観を語り合うイベント「デスカフェ」を定期的に開くことになり、気付けば1年が経過していた。やってみて思ったのは「案ずるより産むが易し」であり、何より主催者が楽しむことが成功の秘訣(ひけつ)だということだった。
大橋 学修•
私たちが開くデスカフェの基本形は、こうだ。
余命宣告を受けたときに何を望むのかを考えるカードゲーム「もしバナゲーム」でウオーミングアップし、「身近で大切な人の死」や「今の瞬間に死を迎えたら何を後悔するか」など、その日掲げた「死」に関するテーマについて、参加者それぞれが意見や感想を話し、互いが耳を傾ける。

ときには、誰にも伝えられなかった苦しい思いを吐露したり、涙を流して後悔の言葉を漏らしたりする人もいる。死を真正面から捉えるお寺だからか、他では話せない話題について語る場だからなのかは分からないが、それぞれが忌憚(きたん)なく思いを語り合う。
参加者から主催者側に引き込まれたケアマネジャーの女性は「自分の思いを言語化することの大切さを感じ、毎回参加するようになった」と振り返る。
手抜きの広報活動
こういった活動で不安になるのが、参加者数だ。
