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【熊本地震】宗教者ら支援続々 公益社団法人シャンティ国際ボランティア会は玉名・誕生寺に拠点

 震度7を観測した令和8年熊本地震で、宗教者らのボランティアが続々と被災地に入っている。神戸国際キリスト教会の岩村義雄牧師が代表を務める神戸国際支縁機構(神戸市垂水区)や、曹洞宗系の公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)=用語解説=の先遣隊などが現地入り。地震発生の翌7月29日に開かれた行政や中間支援組織=用語解説=の情報共有会議には宗教者も参加した。各宗教教団は情報収集を本格化させている。

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 神戸国際支縁機構は同日、岩村牧師ら7人が、食料や救援金を携えて熊本県氷川町に入り、翌30日は同県八代市内に向かった。収集した情報を踏まえて、必要とされる支援を実施できる体制を整える。
同県人吉市内に拠点を設けて活動することを想定しており、当面は、炊き出しなどの緊急支援を行いながら傾聴活動に取り組む見通しだ。
岩村牧師は、生き埋めになった住民の救助に当たっていた救助隊が日没と同時に引き揚げる現場に居合わせ、家族が「放置して帰るのですか」と嘆願する姿を目にしたという。

 6月24日に発生した南米ベネズエラでの地震でも現地で支援活動に当たった岩村牧師は「ベネズエラでは、一般の人が協力してがれきを撤去していた。日本では専門家に頼り切る社会文化になったのかと、暗澹(あんたん)たる思いになった」と肩を落とした。

 SVAは7月31日に先遣隊2人が現地入りし、真言律宗別格本山蓮華院誕生寺(熊本県玉名市)の川原光佑貫主が会長を務める認定NPO法人れんげ国際ボランティア会と連携を開始した。

 当面は同寺に拠点を置いて物資支援を主体に行うとみられるが、九州看護福祉大学(同市)の口腔保健学科や鍼灸スポーツ学科の学生と連携し、避難所で足湯を提供しながら傾聴ボランティアを実施することを想定している。全日本仏教青年会(来馬司龍理事長)も合流する予定。

 29~30日には、2016(平成28)年の熊本地震で支援に当たった天理教の災害救援ひのきしん隊の担当者が現地を視察した。31日に災害対策委員会を開き、支援の方向性を検討。真如苑救援ボランティアSeRV(サーブ)は28日に対策会議を開いた。立正佼成会は30日に職員を派遣、一食を捧(ささ)げる運動=用語解説=などで支援する方向だ。

行政の情報共有会議にも参加

 28日に開催された行政や社会福祉協議会などによる情報共有会議には、内閣府の担当者や中間支援組織の代表者らと共に、全日本仏教青年会や神奈川県仏教青年会(大橋雄久理事長)など、被災地支援を模索する複数の宗教者も参加した。

 参加者数はオンラインも含め499人と、昨年8月に熊本県を襲った豪雨災害での参加者数(160人)の約3倍に上った。

 会議では、同県宇城市内の高齢者グループホームから食料を求める声を把握できたのが会員制交流サイト(SNS)の投稿だったことや、避難せず自宅にとどまっている障害者の実態を把握できていないことなどが課題として挙げられた。地域の福祉事務所の調査は進んでいないといい、深刻な生命の危機に直面しているとの指摘もあった。

 2016年の熊本地震で支援活動に取り組んだ真宗大谷派光照寺(熊本県宇城市)の糸山公照住職は、被害の多い地域に支援が集中することを懸念した。


※用語解説

▼公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)
 1981(昭和56)年に結成され、難民支援事業などを手掛けた曹洞宗ボランティア会が前身。99(平成11)年に外務省所管の社団法人シャンティ国際ボランティア会に改組され、2011年に公益社団法人となった。アジアでの図書館支援や国内外の災害緊急支援などを行う。
 
▼中間支援組織
 市民やNPO、企業、地域、行政などの間に立ち、さまざまな活動の支援や調整を行う組織。ネットワーク、コーディネート、政策提案、資金面の支援などの機能がある。「NPOのためのNPO」と呼ばれることもある。

▼一食を捧げる運動(いちじきをささげるうんどう=立正佼成会)
 1975(昭和50)年から実践されている立正佼成会会員の支援活動。1日3食のうち1食を抜き、抜いた食事代を貧困や紛争などで苦しむ人々に寄付する。併せて空腹感を通して痛みを知り、平和を祈る。いつでも、どこでも、誰にでも、いつまでもできる分かち合いと位置付け、毎月1日と15日を全会員の共通実践日としている。