「お墓の跡継ぎに不安。今はやりの葬送は?」京の街角で聞く—宗教の謎解き①
お布施の相場や戒名・葬儀の必要性、墓じまいの意味、神社とお寺の違い…。宗教都市・京都の街角で、宗教に対して抱いている素朴な疑問や悩みを市民や観光客に尋ねたところ、こんなさまざまな〝謎〟が投げかけられた。 このコーナーでは、宗教文化の歴史や現状にスポットを当てながら、現代人が抱える「宗教や仏事への問い」に向き合う。そしてこれらの問いは社会で共有されており、「宗教文化的な理由」が背景にあることを証明する。
奥山 正弘•
時代とともに多様化する葬送
【市民の問い】
JR京都駅から北西に徒歩約15分。「お西さん」の愛称で親しまれる浄土真宗本願寺派本山本願寺(西本願寺)の南隣に、真宗興正派本山興正寺(京都市下京区)がある。参拝を済ませて境内の教化センター・リテラスで一服していた大津市の60代パート女性、ヨシさん(仮名)に話を聞いた。
「孫から先の世代が、わが家のお墓を守り継いでくれるのかどうか心配です」。ヨシさんは、自身も入ることになる先祖代々の墓の後継者に不安を抱いていた。
毎年子どもと一緒に墓参するというヨシさん。墓地では最近、コケがついた墓石や無縁仏をよく見かける。「こうなるくらいなら、お墓と違った葬られ方もあるのでは?」との思いを巡らせている。

【謎解きへ】
弔いのスタイルは時代の流れとともに多様化している。
旧来続いてきた墓石は減る一方、樹木葬や海洋葬は増えている。海を愛した石原慎太郎、裕次郎兄弟は大海原に散骨された。
では、そもそも現在のお墓のかたちは、いつ確立されたのだろうか。
