← トップに戻る
災害無料

【熊本地震】小さな隙間 寺庭無事 庫裏全壊の曹洞宗久嚴寺

 熊本県八代市中心部にある曹洞宗久嚴寺(鷲峰悟参住職)は、令和8年熊本地震で庫裏が崩壊し、本堂も大きく損壊した。地震発生時には外出中だった鷲峰住職は「夕食時だったら、寺庭は下敷きになっていただろう」、熊本市内の職場にいた娘の亜弓さんは「母は柱に挟まれながらも、小さな隙間があり、奇跡的に助かった」と話す。

Super Admin•
完全に崩壊した庫裏の食堂
完全に崩壊した庫裏の食堂

 

 地震直後には親戚の岩崎哲秀神照寺(熊本県球磨村)住職が駆けつけ、応急作業を手伝った。猛烈な暑さが続く中、町内会長を務める鷲峰住職は町内の人々や檀家の安否を気にしながら、近隣住民らと後片付けに追われている。

 5日には、曹洞宗系のシャンティ国際ボランティア会(SVA)が真言律宗蓮華院誕生寺(同県玉名市)に本拠を置くれんげ国際ボランティア会と共に久嚴寺に入り、衛生用品や栄養ドリンクなどの支援物資を届けた。

物資を受けた鷲峰住職(左から2人目)と支援するスタッフ
物資を受けた鷲峰住職(左から2人目)と支援するスタッフ

 SVAは2024年から石川県輪島市で能登半島地震の支援活動を継続しているが、令和8年熊本地震では熊本市内に活動拠点を設置し、宇城市、八代市、氷川町の支援を本格的に実施している。同会の中井康博さんは「中長期的な対応が不可欠。SVAのこれまでのノウハウを生かし、宗派を超えて支援活動をしたい」と語った。

 鷲峰亜弓さんは、生活基盤を失った被災者が閉じこもったり、自分たちより深刻な被害者がいるとして支援を遠慮したりしていると指摘。「勇気を出して、他の地域の被災者や被害の少なかった地域とも交流することが大切」と語った。