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【連載・宗教防災①】<㊤官仏連携>防災庁が変える支援 宗教者の参画にも影響

 南海トラフ巨大地震や首都直下地震に備え、政府は11月1日の「防災庁」設置を目指して最終調整に入った。産官学民の連携を強化し、災害対応の司令塔を担わせる。災害発生時には、被災した地域に自治体と合同で「現地対策本部」を置き、住民のニーズを把握。災害ボランティアに支援を要請する。防災庁の本庁では、各省庁との調整を行いながら、必要な事業を展開できるようにする。宗教者の支援活動に、どのような影響があるのだろうか。

11月設置へ準備加速

 防災庁は、国の事前防災や災害対応の強化を目指す新組織。石破茂前首相の提唱で内閣官房防災庁設置準備室が置かれ、内閣直属の組織として専任大臣を配置し、各省庁への「勧告権」を付与するといった方向性がまとまった。高市早苗首相も昨年10月の所信表明演説で「設立準備を加速する」と強調した。

 日本の防災はこれまで、総務省や国土交通省、厚生労働省などの省庁が分野別に関わってきた。被災した自治体は、それぞれの省庁に支援を求めていく必要が生じていたほか、縦割り行政のはざまにある対策の抜けや漏れもあった。

 また、これまでの大規模災害では、災害支援を行うボランティア団体と被災自治体との連携不足で、支援が遅れた例もあった。各団体と自治体の間に、協力関係を築いた経験がなかったことが原因とされる。

 こうした事態を改善するため、防災庁は災害発生時に現地対策本部を通じて被災地のニーズを把握し、各省庁に必要な事業を実施するよう勧告する。これによって、自治体は複数の省庁との調整に追われることなく、ワンストップで必要な支援を求めることができる。

能登半島地震で曹洞宗系NGOのシャンティ国際ボランティア会が置いた支援拠点で、活動について話し合う僧侶ら。防災庁ができれば、こうした光景が変わる可能性もある=2024年2月1日、石川県輪島市門前町
能登半島地震で曹洞宗系NGOのシャンティ国際ボランティア会が置いた支援拠点で、活動について話し合う僧侶ら。防災庁ができれば、こうした光景が変わる可能性もある=2024年2月1日、石川県輪島市門前町

 加えて現地対策本部は、昨年5月に創設された「被災者援護協力団体登録制度」を使って、内閣府に事前登録された災害ボランティア団体に支援を要請。被災地のニーズに応じて、炊き出しや物資供給、避難所運営、被災者相談など、多岐にわたる救援業務ができるようにする。助成金は防災庁が交付する。

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