【連載・宗教防災②】台湾仏教界の連携に学ぶ 慈済会、素早い初動
死傷者が千人以上となった2024年4月の台湾東部地震では、仏教系の慈善団体である台湾仏教慈済慈善事業基金会(慈済会)と花蓮市が連携した。地震発生から2時間以内にプライバシーが確保された避難所を開設するなど、素早い初動対応を行い、国際社会の注目を集めた。防災庁の設置計画が進む日本にも、生かせるヒントがあるかもしれない。
慈済会は、尼僧の證嚴(しょうげん)法子が1966年に花蓮県で立ち上げた「仏教克難慈済功徳会」が前身で、台湾では慈済(ツーチー)の略称で広く親しまれている。社会的な立場や宗教、国籍を問わず、助けが必要な人に支援を行っており、91年に開設された慈済会日本分会(東京都新宿区)も東日本大震災や能登半島地震の被災地で活動している。

2023年には、花蓮市と災害時支援協定を結び、防災教育や災害発生時の協力などを行うことで合意した。それからわずか1年で地震が発生したが、慈済会はこの間、協議や準備を怠らず、他の自治体とも同様の協定を結んでノウハウを蓄積していたため、迅速に対応できたという。
