<社説>命の連帯を足元から
これまで遠い世界の出来事のように捉えられていた気候危機が、私たちの足元へ着実に迫っている。
〈主筆〉小野木 康雄•

8月13日夜から翌14日朝にかけて発生した千葉豪雨は、千葉市で8月1カ月間の平年降水量の約3倍に当たる348ミリを、わずか12時間で観測した。道路が冠水し車に取り残された人が相次ぎ、異常気象が命の危険に直結することを如実に示した。同27日には石川、富山両県で線状降水帯が発生し、レベル5の大雨特別警報が発令された。
世界規模で大雨や洪水、干ばつや山火事が相次ぎ、最高気温の更新も続く。国連のグテーレス事務総長は2023年に「地球沸騰化の時代が訪れた」と指摘し、世界気象機関(WMO)は15~25年が観測史上最も暑い11年間だったと報告した。
日本列島を襲う豪雨災害も、こうした地球規模の気候危機と切り離して考えることはできまい。命と安全がいつ脅かされても不思議ではない国で生きていることを、私たちは忘れるべきではない。
しかも災害は、誰をも等しく襲うように見えて、被害を等しくはしない。高齢者や障害者、子ども、外国人といった「災害弱者」ほど、深く傷つく。気候危機は環境問題であると同時に、命の格差を広げるという社会課題でもある。
