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生と死を超えるブレークスルー【取材ノートから】

 ハロウィーン(10月31日)は、古代ヨーロッパを中心に行われていたケルト人の収穫祭「サウィン(Samhain)祭」を起源とする。ケルトの暦は11月1日が新年の始まりで、年の終わりの10月31日には「世界の境界」が消える。現世と死者の世界があいまいになり、死者の霊が家族を訪ねて戻ってくるという。

大橋 学修•


 文化や時代が異なっても、死者と生者が出会う話は多くみられる。日本神話にも、火の神を生んだことで命を落としたイザナミに会うため、イザナギが黄泉(よみ)の国に行く話がある。

 生きる者にとって、死は恐れとして捉えられることが多い。平家物語では、病床にある平清盛が凄まじい高熱に苦しみ、比叡山でくんだ冷水が沸騰して湯になる。かけようとした水は炎となり、さらに清盛を苦しめる。地獄に落ちる予兆としての表現だ。

 そんな恐ろしい世界から死者は戻ってくるのだが、死者と生者の出会いを求めるのはどちらなのだろうか。生に立ち戻りたいと思う死者なのか、はたまた出会えなくなった大切な人を一目見たいと願う生者なのか。

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